研究課題/領域番号 |
18H01807
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
塩足 亮隼 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (50755717)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
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キーワード | 炭素材料 / グラフェンナノリボン / 表面合成 / 分子スイッチ / 原子間力顕微鏡 / 表面合成法 / 走査トンネル顕微鏡 / 表面科学 / ナノ炭素材料 / 多分散指数 |
研究成果の概要 |
本研究では、従来に無いナノスケールの分子ポリマーを基板上に作製し、その基板上で狙った機能を発現させ、単分子レベルで観測・制御することを目的とした。金基板上に2種の有機分子を共吸着(ヘテロアッセンブリー)させて加熱することで新規のリボン分子を合成し、その構造と機能を評価した。 生成物として、末端が立体的に突き出たグラフェンナノリボンを得た。その末端はスプリングワッシャー型の炭素骨格であり、そこに原子間力顕微鏡の探針を接近させることで、ねじれた骨格の構造反転を誘起することができた。これにより、生成物が局所的な機械刺激によって駆動する単分子スイッチとして機能することが実証され、当初の目的を達成した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、新しいアプローチの合成スキームによって、単分子スイッチとして機能するリボン分子の作製・構造決定・機能評価を実現した。それに加えて、その研究過程で、表面合成法によってグラフェンナノリボンを得るための合成パラメータ制御を系統的に行い、より高品質な生成物を得るための条件を見出している。 このような本研究の表面合成および機能評価スキームで得られた知見を、従来の有機化学合成法による原料分子の設計と組み合わせることで、より複雑な機能を発現する分子の創成が可能になり、単分子デバイスや分子マシンの実用的研究が進展すると期待される。
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