研究課題/領域番号 |
18H01862
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
福間 康裕 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (90513466)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
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キーワード | スピントロニクス / 界面磁気異方性 / スピン波 / マグノニクス / パラメトリック励振 / 多数決論理演算 / マグノン / 電界効果 / 干渉 |
研究成果の概要 |
本研究は、スピン波干渉を利用した多数決論理演算機能の実現に向けた基盤技術の構築を目的とする。MgO/CoFeB接合において、面内方向の磁気異方性を電界効果により制御できる技術を確立した。これにより平行励起とマグノン散乱過程を経て、効率的にナノスケール波長をもつスピン波を生成することに成功した。また、高品質なY3Fe5O12薄膜を作製してスピン波の緩和時間が面方位に依存することを明らかにした。その顕著な面内異方性がみられなかった(111)面へと配向させた試料にてスピン波の干渉実験を行い、2つの入力部からのスピン波の位相差に応じて出力部の検出信号が変化することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スピン波とは、双極子であるスピンの歳差運動が位相を変えながら試料中を波のように伝搬する現象である。電荷の移動を伴わないことからジュール損失がない。このために、本研究にて開発した電界効果によるナノ波長スピン波の生成技術を活用して、発熱が極めて少ない低消費電力電子デバイスの開発が期待される。 また、本研究にてスピン波励起に成功したMgO/CoFeB接合は、ハードディスクドライブ用磁気ヘッドや磁気ランダムアクセスメモリ応用におけるトンネル磁気抵抗素子として実用化されている。数十nmサイズまでの素子作製技術が確立されており、既存のCMOS技術とも高い整合性をもつことから、迅速な応用展開が期待される。
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