タバコモザイクウイルスＲＮＡ複製複合体前駆複合体形成機構の解析

• 研究課題/領域番号: 18H02210
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 審査区分: 小区分39040:植物保護科学関連
• 研究機関: 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
• 研究代表者: 石川 雅之 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, ユニット長 (70192482)
• 研究期間 (年度): 2018-04-01 – 2021-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2020年度)
• 配分額: 16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円); 2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円); 2019年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円); 2018年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
• キーワード: ウイルス / 複製 / RNA / タンパク質

研究成果の概要

タバコモザイクウイルス (TMV) はウイルス粒子内に1本鎖RNAゲノムをもつ。TMVが宿主細胞に感染すると、ゲノムRNAが翻訳されて、130Kタンパク質および180Kタンパク質（RNAポリメラーゼ）が合成される。130Kタンパク質は翻訳と共役してゲノムRNAの5'末端近傍領域に結合し、次いで180Kタンパク質をリクルートしてPMTCと呼ばれる複合体を形成し、ゲノムRNAを複製経路に導く。本研究では、ゲノムRNA 5'末端への塩基挿入がPMTC形成を亢進することを明らかにするとともに、180Kタンパク質がタンパク質間の相互作用を介してPMTCにリクルートされることを示唆する結果を得た。

研究成果の学術的意義や社会的意義

TMVは、多くの重要な動植物病原体を含むプラス鎖RNAウイルスの一種である。このグループのウイルスは、宿主細胞への感染後、ゲノムRNAの複製にかかわる一群のタンパク質（複製タンパク質）を合成する。それらのタンパク質は互いに、あるいは、宿主因子と協調してゲノムRNAを特異的に複製する。複製タンパク質による鋳型の選択はウイルス感染の鍵ステップとなっており、その過程の理解は感染の人為的コントロールに向けて重要であり、本研究は当該過程の細部を明らかにしようとするものである。