研究課題/領域番号 |
18H02340
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
米澤 智洋 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (10433715)
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研究分担者 |
盆子原 誠 日本獣医生命科学大学, 獣医学部, 教授 (50343611)
角田 茂 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (80345032)
前田 真吾 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 助教 (80755546)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 組織球 / アポトーシス / 腫瘍 / AIM / macrophage / 病態 / 内科 / 免疫 |
研究成果の概要 |
イヌの組織球性肉腫は発生機序や病態に不明な点が多い。本研究では、組織球に主に発現し、細胞の生存に関与するタンパク質であるAIMの関与について調べた。イヌ組織球性肉腫細胞株の培養液に組換えイヌAIMを添加したところ、濃度依存的にアポトーシスが引き起こされた。AIMを強発現する組織球性肉腫細胞株をヌードマウスに移植したところ、腫瘍の増大速度が有意に低下した。組織球性肉腫症例のAIM遺伝子配列には、ミスセンス変異が高確率で発見された。以上より、イヌAIMは組織球性肉腫のアポトーシス促進作用および増大抑制作用を持ち、その発現低下や遺伝子変異が腫瘍発生のきっかけとなる可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでAIMの脂質代謝、肝硬変、腎不全との関連については活発に研究されてきたが、マクロファージや組織球に関わる研究はいわば盲点になっていた。応募者は獣医学的な視点からAIM研究に取り組んだため、定説の盲点をついた仮説にいち早く到達し、独自性のある研究を展開できた。また、マクロファージと腫瘍といえば、腫瘍関連性マクロファージ(TAM)がよく知られている。TAMの分化制御機構は明らかになっておらず、また臨床例においてTAMを駆逐する方法も見つかっていない。本研究の成果はTAMの分化制御機構の解明につながることが期待される。
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