研究課題/領域番号 |
18H02510
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宮竹 貴久 岡山大学, 環境生命科学学域, 教授 (80332790)
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研究分担者 |
佐々木 謙 玉川大学, 農学部, 教授 (40387353)
天竺桂 弘子 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80434190)
三浦 一芸 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 西日本農業研究センター, 再雇用職員 (10355133)
富岡 憲治 岡山大学, 自然科学学域, 教授 (30136163)
内山 博允 東京農業大学, その他部局等, 研究員 (70747295)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2018年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 生物の動き / 適応度 / ドーパミン / 死にまね / 交尾行動 / 歩行軌跡 / 活動モード / トレッドミル / 不動 / ノックダウン / 行動と個体群 / 行動と群集 / コクヌストモドキ / RNA-seq解析 / RNA干渉 / ココウヌストモドキ / 進化生態 / ゲノム / 行動生態 / 群集 / 動き / 活動量 / チロシン代謝系 / RNAi / 不動行動 / 系統推定 / 遺伝的構造 |
研究成果の概要 |
生物の動きが制御する行動形質が適応度にどのように影響するのかについて、昆虫類を材料として3年間調査した。対象とした行動は、おもに対捕食者戦略、捕食戦略、移動分散戦略および繁殖・交尾戦略である。対象とした生物は主にコウチュウ目の昆虫である。とくにコクヌストモドキ類については、生物の動きに関する形質のうち、歩行移動および不動行動に対して人為的な選抜実験を行い、確立した育種系統間で、相関反応を精査するとともに、トランスクリプトーム解析を実施し、死んだふり行動を制御する遺伝子群を網羅的に解析した。その結果、ドーパミンを介したチロシン代謝系の遺伝子群が生物の動きに関与していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の対捕食者戦略である死んだふりの適応と進化の仕組みについては、ダーウィン以降、科学的に証明されてこなかった。この研究では、甲虫類の死んだふり行動について、古典的な育種実験と行動観察に加えて、トランスクリプトーム解析によって形質に関わる遺伝子群を明らかにできた。その結果、死んだふりにはチロシン代謝系に含まれるドーパミン関連遺伝子が大きく関与していることが世界に先駆けて明らかとなった。一連の研究は、生物の対捕食戦略の教科書にも掲載され、死んだふりという行動を対捕食者戦略の科学として位置付ける役割を果たした。
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