研究課題/領域番号 |
18H02517
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45050:自然人類学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
河野 礼子 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 教授 (30356266)
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研究分担者 |
菊池 泰弘 佐賀大学, 医学部, 講師 (70325596)
岡崎 健治 鳥取大学, 医学部, 助教 (10632937)
片桐 千亜紀 九州大学, 比較社会文化研究院, 共同研究者 (70804730)
加賀谷 美幸 金沢医科大学, 医学部, 助教 (50623790)
高椋 浩史 九州大学, アジア埋蔵文化財研究センター, 学術研究者 (10759418)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 更新世 / 旧石器時代 / 骨形態学 / 琉球列島 / 石垣島 / 白保竿根田原洞穴遺跡 / 人骨 / 更新世人骨 / 白保遺跡 / 形態 / 沖縄 |
研究成果の概要 |
白保4号頭骨についてはベトナムの旧石器時代人骨などとの類似性が示され, 港川1号とは少々異なる形態を示すことがわかった。また、2号および3号頭骨の形態はこの4号ともまた異なることも明らかとなった。歯については, 上下顎で程度の異なる咬耗や, 複数根をもつ小臼歯などの特徴が確認された。咬耗の状態からは採食とは別の用途が示唆されるなど、旧石器時代人の生活の様相を垣間見ることができた。さらに個体同定作業や残土の水洗作業を通じて、頭骨の存在する4個体に加えて、四肢体幹骨や歯の形成不全の症状を示す個体の存在が明らかになり、今後の研究によって旧石器時代人の生活に関する新たな知見が得られるものと期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長らく日本列島の旧石器時代人像としては港川1号人骨の形態特徴に基づいた知見がほぼ唯一の情報源となっていたが、白保遺跡から発見された3個体分の頭骨の分析からは旧石器時代の琉球列島人にはある程度の形態変異があったことが示唆されたことで、これまでの認識を新ためて問い直す必要性が示された。社会的にも、従前から継続していたプロジェクトと本研究によって白保4号の頭骨をデジタル復元し、復顔により生前の顔貌を再現した結果が地元沖縄を含めた複数機関で展示され反響を呼ぶなど、その意義は大きく、今後さらに分析が進むことで旧石器時代人の姿がより詳しく明らかにできれば、日本の歴史解明の一助にもなることが期待される。
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