研究課題/領域番号 |
18H02813
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
松浦 勝久 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (70433993)
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研究分担者 |
増田 信奈子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30342851)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2018年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 血管新生抑制因子 / LYPD1 / 線維芽細胞 / 心疾患 / シグナル伝達 |
研究成果の概要 |
これまでに我々は、心臓由来線維芽細胞が血管形成を抑制する働きがあり、その責任因子として新規の血管新生抑制因子であるLYPD1を同定した。本研究では、心臓由来線維芽細胞においてなぜLYPD1の発現が高いのか、また心疾患におけるLYPD1発現の意義について検討した。網羅的遺伝子発現データを用いたバイオインフォマティクス解析を駆使した結果、LYPD1の発現調節を介して血管新生を抑制する転写因子の同定に成功した。また心臓において高発現するLYPD1が、心筋梗塞後に一過性に低下することを見出し、心筋梗塞モデル動物に対するLYPD1中和抗体投与によって、左室駆出率の低下が抑制される傾向が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
線維芽細胞は、様々な組織・臓器に存在し、周囲の細胞の機能調節を通して組織・臓器機能に影響することが知られている。血管新生とは、組織の構造変化や細胞外マトリクスタンパクの分解を伴う現象である。心臓は、拍動によって効率的に血液を拍出し、かつ高い内圧に耐える組織的頑強さも要求される臓器であるため、転写因子レベルで血管新生を高度に負に制御する機構が存在することは、心臓の恒常性を理解する上で大変重要な知見と考えられ、心臓の様々な生理現象と当該転写因子およびLYPD1発現との関連の検証が今後必要と考える。また一過性のLYPD1抑制は、虚血性心疾患に対する新たな血管新生治療に繋がるものと考える。
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