研究課題/領域番号 |
18H02885
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
藤元 治朗 兵庫医科大学, 医学部, 特別招聘教授 (90199373)
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研究分担者 |
石戸 聡 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10273781)
筒井 ひろ子 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (40236914)
Qin XianYang 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (60756815)
宇山 直樹 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70402873)
波多野 悦朗 兵庫医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80359801)
小嶋 聡一 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, ユニットリーダー (10202061)
宮下 正寛 (裴) 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30423883)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 術後癒着 / 線維化 / 腹膜中皮細胞 / IL-6 / TNF / TGF / トロンビン / 外科手術後癒着 / 腹膜内皮細胞 / 好中球 / 癒着 / 外科手術術後 / 免疫 / サイトカイン / 中皮細胞 / マイクロアレイ / 抗IL-6受容体抗体 / IL-6受容体 / 線維形成 / 抗体 / 外科手術 / 血液凝固 |
研究成果の概要 |
今回は、IL-6、TNF、TGF-bの重要性を発見、具体的には外科侵襲により腹膜中皮細胞が障害を受け、NKT細胞活性化を通じて大量のIFN-g、PAI-1が産生される、また、中皮細胞が産生したDAMPはIL-6を産生、CXCL2を産生、好中球をリクルートする。これらの好中球にIL-6が働き、TNF、TGF-bを産生、最終的にはTGF-bが中皮細胞を活性化、myofibroblastとなり、線維産生、癒着を形成するメカニズムの発見である。この研究を受けて、TNFモノクロ抗体により癒着が制御されることを報告、さらにAT-III 阻害剤の使用により癒着が制御されることも加えて報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によりこれまでは不明であった外科手術により生じる腹部癒着の分子機構が解明され、またその予防法も発見された。具体的には手術侵襲による腹膜中皮細胞の障害、それにより惹起されるIL-6、IFN-g、TNF、TGFの活性化により、腹膜中皮細胞自身myofibroblastに変身し、線維に置き換わる事実である。またこの研究の結果、IL-6のモノクロ抗体、TNFのモノクロ抗体、AT-III阻害剤により癒着が制御されることもマウスモデルで証明されこれらの薬剤は既に日常臨床で使用されており、近い将来、腹部癒着制御に関して臨床で使用される可能性を示した。
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