研究課題/領域番号 |
18H02950
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 (2020) 新潟大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
任 書晃 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80644905)
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研究分担者 |
吉川 欣亮 公益財団法人東京都医学総合研究所, ゲノム医科学研究分野, プロジェクトリーダー (20280787)
太田 岳 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (30790571)
崔 森悦 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (60568418)
日比野 浩 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70314317)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | ナノ振動 / 感覚上皮帯 / in vivo計測 / 蝸牛 / 外有毛細胞 / 基底板 / 位置ずれ / マウス / 内耳 / レーザー干渉計 |
研究成果の概要 |
聴覚はヒトの生命活動に必須である。本研究では、その生体内での動態が未だ解明されていない内耳蝸牛の感覚上皮帯振動を測定対象とした。Dual SPMレーザー振動計と呼ばれる、微小振動物体の振幅と位相、さらに位置ずれを計測できる新規振動計測装置を開発し、全身麻酔下のモルモットでこれらの要素を計測した。既知の周波数と音圧の刺激を与えると、位置ずれが観測されただけでなく、蝸牛リンパ液に外有毛細胞機能を修飾する各種薬物を投与して、その機能が外有毛細胞に起因する可能性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
他の感覚に比較して極めて聴覚の特性は、感覚上皮帯のナノスケールの微小振動に依拠する。超高齢化社会を迎える我が国で増加している難聴は、患者数が1,000万人を超え、他の感覚疾患や脳卒中の罹患者より段違いに多い。しかし、病因の大部分は不明のため、治療薬や治療法は30年以上もの間、殆ど進歩がなく、その開発は喫緊の課題である。現在原因不明の難聴の多くは蝸牛の異常に起因する。本研究成果は、位置ずれという新しいナノ振動様式の観点から、難聴病態の解明にアクセスできる可能性を示したものであり、今後実際に利用可能な難聴モデル動物の解析を通じて、病態解明と新たな治療方法の提案に貢献できる可能性がある。
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