研究課題/領域番号 |
18H03352
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鈴木 光次 北海道大学, 地球環境科学研究院, 教授 (40283452)
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研究分担者 |
野坂 裕一 東海大学, 生物学部, 助教 (40803408)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
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キーワード | アイスアルジー / 海氷融解 / 光合成 / 生物多様性 / 海氷微細藻類 / 海氷珪藻 / オホーツク海 / サロマ湖 / Fragilariopsis cylindrus |
研究成果の概要 |
本研究では、海氷微細藻類(アイスアルジー)の代表的な単離珪藻株を用いて、室内培養実験を実施し、海氷の生成期、凍結期、融解期における同生物の光合成能力の変化を明らかにした。また、冬季のオホーツク海からアイスアルジーが付着した海氷を採取し、海氷融解実験を実施した。後者の実験では、海氷融解直後、微細藻類の細胞の形態が変化し、光合成色素濃度の減少などが見られた。この際、羽状目珪藻種の細胞生存率が低下した。一方、中心目珪藻種の多くは、海氷融解後3日程度で正常な細胞に戻り、光合成や増殖を活発に出来るようになった。本研究から得られた成果に基づき、国際誌から9報の原著論文を発表した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、温暖化による海氷の減少により、海氷域の生態系の基盤を支え、物質循環を駆動する微細藻類の生産力と群集組成が変化することが予測されており、それらの解明が急務である。本研究では、海氷域の代表的な微細藻類やオホーツク海と隣接するサロマ湖から採取した天然試料を用い、海氷融解に注目して、海氷内と海氷下の微細藻類の光合成能力を評価することに成功した。また、天然試料については、顕微鏡観察と遺伝子解析により微細藻類の群集組成を詳細に解明するとともに、海氷融解による脆弱種を把握することができた。本研究の成果論文の1つは、発表した科学雑誌のハイライト論文として選出された。
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