研究課題/領域番号 |
18H03408
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64040:自然共生システム関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
根岸 淳二郎 北海道大学, 地球環境科学研究院, 准教授 (90423029)
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研究分担者 |
東城 幸治 信州大学, 学術研究院理学系, 教授 (30377618)
宇野 裕美 京都大学, 生態学研究センター, 特定准教授 (30803499)
川西 亮太 北海道大学, 地球環境科学研究院, 特任助教 (50609279)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2018年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 河川 / 環境評価手法 / 地下 / 指標種 / 物質循環 / 食物網 / 間隙 / 水生昆虫 / 移動分散 / 洪水攪乱 / 河川生態系 / 地下域 / 羽化昆虫 / 河川管理 / 地下水 / 遺伝子解析 / 水域生態系 / 飽和河床間隙域 / 水辺 / 間隙域 / 環境保全 |
研究成果の概要 |
河川地下の飽和間隙水域(間隙域)が河川・河畔生態系の食物網にエネルギーを供給する機能を解明することを目的とし、次の主に4つの成果を得た.間隙性水生昆虫を特定し、その他無脊椎動物を含む間隙域食物網を可視化した.特定した間隙性昆虫の定量化によりその羽化成虫の移動を介して河畔消費者へ供給される物質量を推定した.間隙性生物の洪水および栄養塩付加への応答を明らかにした.間隙性水生昆虫を用いた河川健全性評価手法の提案を行った.総じて、相対的に容易に捕獲・計測が可能である羽化成虫に着目して、河川と水辺環境保全のための地下生物指標による生態系健全度・回復力評価の技術および概念基盤を示した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
河川生態学の新規知見および生態系管理への実用性の観点で3つの重要な成果を挙げた.第一に、間隙域生態系の構造と機能を河畔域と物質循環の観点から有機的に結びつけた.河川を飽和間隙水域まで総体として包括的に環境評価する重要性が示唆された.第二に、河床間隙域の食物網を詳細に可視化し、陸域から地下域に連結した食物網構造を明らかにした.最後に、管理に実践的な評価方法を創造した.間隙域も含めた環境評価の最大の障壁は、間隙域調査・測定・観察が物理的に極めて困難な点である.そのブレークスルーとして、相対的に容易に捕獲・計測が可能である羽化成虫に着目して、間接的に地下域の環境評価をする手法を提案した.
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