研究課題/領域番号 |
18H03496
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
安形 麻理 慶應義塾大学, 文学部(三田), 教授 (70433729)
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研究分担者 |
徳永 聡子 慶應義塾大学, 文学部(日吉), 教授 (60453536)
池田 真弓 慶應義塾大学, 理工学部(日吉), 准教授 (70725738)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 書誌学 / インキュナブラ / 装飾 / 印刷文化 / 書物史 / タイトルページ / 活字 / 挿絵 / 初期印刷本 / 写本 / 俗語 / グーテンベルク聖書 / 活字文化 / 聖書 / 印刷 / 初期印刷文化 / デジタル |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、西洋の初期印刷文化において、人々が抱く「書物のあるべき姿」がどのように変容したかを明らかにすることである。1545年までに印刷された聖書を対象に、形態的特徴に関する詳細な調査を行った。その結果、初期印刷本の形態的特徴の変化と、その背後にある印刷業者による技術と工夫の諸相を明らかにすることができた。印刷業者が、経済的効率性も考慮しつつ、読者が聖書の「見た目」に対して抱く期待を満たそうとしたこと、また印刷業者によってはそれを積極的にアピールすべき点とし強調していたことが明らかになった。ただし、印刷地や印刷業者、言語とでは異なる傾向が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
写本から印刷本への移行にともなうヨーロッパにおける書物の変化は、近年さかんに研究されている領域である。しかし、複製技術の変化が書物の見た目の変化に直結するわけではない。本研究では、1545年まで、つまり最初期の90年間に印刷された聖書を対象に詳細な調査を行い、書誌学、書物史、文学、美術史などの複数のアプローチから、変化の諸相を明らかにした。そこから、初期印刷文化における印刷業者と読者の双方が抱く「書物のあるべき姿」に対する期待とその変化の解明に取り組んだ。これは、現代社会の基盤である印刷文化をより深く理解することにもつながる。
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