研究課題
基盤研究(A)
硝酸イオンはシグナル伝達物質として機能し、硝酸シグナルに応答した遺伝子発現や代謝バランスなどの変化は硝酸応答と呼ばれる。硝酸応答ネットワークの起点となるNLP転写因子の標的遺伝子の同定と機能解析により、硝酸シグナルの生理的役割の全容に迫った。NLP転写因子の新たな標的遺伝子としてNADH合成経路の鍵酵素アスパラギン酸オキシダーゼ遺伝子やホメオドメイン-ロイシンジッパー型転写因子遺伝子などを同定し、これら遺伝子の機能解析によって、硝酸シグナルが窒素同化だけでなく種々の代謝経路を同調的に制御することが、窒素栄養環境に合わせた成長量の最適化に重要であることを明らかにした。
硝酸シグナルが窒素同化と他の代謝経路を同調的に制御していることが実証され、また、このような同調的制御が植物成長の最適化に重要であることも示されたことから、植物における硝酸シグナルの役割の理解が大きく進んだ。硝酸シグナルの新しい役割として葉緑体と光化学系の維持があることが明らかとなったこと、また、硝酸シグナルの伝達を強化すると光エネルギーの利用向上が起こる可能性があることを示したことは社会的意義も大きい。
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すべて 雑誌論文 (16件) (うち国際共著 3件、 査読あり 16件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (34件) (うち国際学会 3件、 招待講演 7件)
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