研究課題/領域番号 |
18K00091
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 上智大学 (2019-2020) 京都文教大学 (2018) |
研究代表者 |
永澤 哲 上智大学, グリーフケア研究所, 准教授 (40388210)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 密教 / チベット / ゾクチェン / 身体 / 生命 / 意識 / 死 / 儀礼 / ニンティク / 瞑想 / 哲学 / 心 / ロンチェンパ |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、チベットで最も高度なゾクチェン密教の体系を、きわめて明晰に表現した14世紀の哲学者ロンチェンパの生命・身体・意識についての思考を解明することである。研究期間中、文献、海外現地調査、聞き取りを通じて以下の点を明らかにし、15本の論文、1冊の単行本(監修)を公刊した。①その思考の原型は、12世紀の綱要書に遡る。②ゾクチェン・ニンティク経典の中核部分は、ヨギニ―タントラ以前に、インドで成立した。③ロンチェンパは、ヨギニ―タントラとの対比を通じて、ニンティクの独自性を明らかにしようとした。④彼が死をめぐって書いたテキストは、ニンティクの哲学に忠実で、修行者を読者としていたと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ゾクチェン(「大円満」)は、チベット密教の中で最も高度とされ、その全貌はヴェ―ルに覆われている。その哲学と修行を論書の形で表現したロンチェンパの思想を解明し、①ゾクチェンの核心は従来説と異なりインドで成立した、②光の存在論、③死の教え,④環境思想を明らかにした。②は意識と物質をめぐる独特の思考を含み、量子力学や心脳問題に重要な鍵を与える。①②を中心に単行本を刊行予定である。③は「チベットの死者の書」と密接に関係しており、看取りのための教育プログラム(「https://bwdj.org/)を通じて、成果を社会に還元する予定である。急速な研究の進展は、科研費助成によって可能になった。深く感謝する。
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