研究課題/領域番号 |
18K00096
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
村田 雄二郎 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (70190923)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 陳独秀 / 文字改革 / ピンイン / 五四運動 / 中国近代史 / 言文一致 / 中国 / 言語思想 |
研究成果の概要 |
陳独秀は五四時期にはエスペラントの併存をも許容し,国語で文を書くには各省の多数者に通用する言葉を採用すべきとした。文字は廃すべきだが,言語は国家・民族などの観念があるうちは廃止し難いので,過渡期にあっては漢文を廃して漢語を残し,ローマ字で書くべきだと言う主張で,言語に関しては「革命」というより漸進的改革論であった。1927年8月に失脚してからは,漢字のローマ化問題の研究に専念し,私案『中国ピンイン文字草案』を作り上げた。彼は五四白話を「洋八股」「新文言」だとして痛烈に批判した。国語運動に対しても,民衆の生きた言葉ではないと退け,方言をも許容する「普通語」の可能性を論じた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中国共産党史および中国近現代史における陳独秀の活動や思想経歴については,これまで数多の研究がなされてきた。本研究は,陳独秀の政治思想と独自の言語・文字研究という,一見関連することのない領域が,実は彼の中では深く繋がり,その革命活動の両輪をなしていたことを,新発見の資料──『中国ピンイン文字草案』──に基づいて明らかにした点で,新奇性をもつ。また,評価の分かれる晩年の『民主主義」への回帰という問題に対しても,陳独秀が打ち込んだ言語・文字研究の角度から新たな光を与える視座を提供した。
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