研究課題/領域番号 |
18K00251
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01080:科学社会学および科学技術史関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡本 拓司 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (30262421)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 湯川秀樹 / 朝永振一郎 / 北里柴三郎 / 野口英世 / 山極勝三郎 / 鈴木梅太郎 / 素粒子論 / 科学論 / 伝染病 / 細菌学 / 人工癌 / 物性物理学 / 綜合科学 / マルクス主義 / 聖断 / 日本科学 / 篠原雄 / 純粋科学 / 基礎研究 / 長岡半太郎 / 廣重徹 / ノーベル賞 / 癌研究 |
研究成果の概要 |
1949年の湯川秀樹のノーベル物理学賞受賞の影響は大きく、以後、物理学賞・化学賞への国内の研究者によるノーベル賞への推薦も増えた。一方、1965年に物理学賞を受賞した朝永振一郎の事例のように、同種の業績との関連での推薦を受ける傾向が強い場合があり、ノーベル賞の受賞によって日本の研究成果の意義が確認されるという状況も続いた。 生理学・医学賞への推薦に即して見られる通り、山極勝三郎のように、国外からも高く評価される業績を挙げながら、ノーベル賞受賞が遅れたために、国際的には低評価が続き、国内では、研究成果に比して不当な判定がなされているとの印象が定着する事態も確認されることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
一国の科学研究の水準についての評価を客観的に実施することは困難であり、また、一般的な印象は、よく知られた国際的な賞の受賞などに影響を受けることが多い。賞の場合には、受賞者数によって科学研究の水準の推移を検討することも可能であるが、サンプル数が少ない場合にはその実施は困難である。 本研究ではノーベル賞を取り上げ、受賞ではなく推薦に注目し、その推移によって日本の科学研究に対する国際的評価の変遷を示した。併せて、受賞による印象の変化も大きく、受賞者の誕生が先行した物理学と、研究水準に比して評価の遅れた医学では、自国の科学研究の水準に関する、国内外での印象に大きな差異が生ずることも論じた。
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