研究課題/領域番号 |
18K00430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
松本 朗 上智大学, 文学部, 教授 (00365678)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | ミドルブラウ / ジェンダー / ヨーロッパ文学 / イギリス文学 / モダニズム / 定期刊行物研究 / グローバル化 / 英語圏文学 / 定期刊行物 / メディア / ミドルブラウ文学・文化 / モダニティ研究 / 映画 / バルカン半島 |
研究成果の概要 |
英国ミドルブラウ文学・文化は、一般的に、ハイブラウで前衛的なモダニズム文学の作家たちやケンブリッジ大学英文科の知識人によって、「中程度の教養しか持たない者が読む文学」であり、商業主義的なメディアの中で大衆にアピールすることを目指すものであると軽蔑されることが多かった。本研究では、そのようなミドルブラウ文化・文学の担い手であるOlivia ManningとW. Somerset Maughamが、商業主義を巧みに利用しつつも、革新性と国際性を有した執筆活動を行っていたことを、作家の定期刊行物上の活動と小説を分析することで明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モダニズム文学は一般にミドルブラウ文化・文学と敵対関係にあったと言われるが、本研究は、盛期モダニズムの隆盛後の1930年代英国において、ミドルブラウ作家たちが、教養と文化を求める労働者階級や下層中流階級の読者層にたいして、物語の面白さでアピールするだけでなく、1945年の福祉国家設立への布石となるような革新性を含む大衆教養主義を意識した執筆活動を定期刊行物や文学作品で行ったことを明らかにした。本研究はさらに、Manningなどイギリス作家がルーマニア、ギリシア、カイロにおいてBritish Councilを通じて現地の人々と交流し、イギリス国外の動向を視野に執筆活動を行っていたことを示した。
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