研究課題/領域番号 |
18K00440
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02030:英文学および英語圏文学関連
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
伊藤 正範 関西学院大学, 商学部, 教授 (10322976)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 英米文学 / イギリス小説 / 群衆 / リテラリー・マーケット / 商業 / 市場 / モダニズム |
研究成果の概要 |
ヴィクトリア朝から20世紀初頭にかけて増大した群衆の影響力は、新聞・雑誌の発行部数の増大と軌を一にしながら、小説の〈商品〉としての側面を鮮明化した。本研究では同時期のリテラリー・マーケットの諸相に着目しながら、Charles DickensからJoseph Conradへと至る小説テクストにおいて、群衆の拡大、ジャーナリズムの発展、ならびに小説のコモディティ化が、どのような形で反映されているかを検証した。結果として、初期モダニズム期へと至る小説の語りに生じた種々の形式的変化が、読者層の大衆化と密接に連動するものであることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
モダニズム文学が消費文化やポピュラーカルチャーといったいわゆる「通俗的」な要素と深い関わりを有していたという見方は、近年になって徐々に増え始めている。他方で、小説の商品化の進行がテクストの形式面にどのような影響を及ぼしていたかについては、これまであまり注目されてこなかった。本研究は、初期モダニズムへと至る小説の語りを、〈群衆〉から〈公衆〉へと遷移する社会的ダイナミズムの中で捉え直すという点において、大きな学術的意義を有している。またインターネットやSNSを通して大衆のあり方が大きく変わりつつある現代社会において、本研究は単なる過去の文化研究に留まらない社会的意義を有している。
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