研究課題/領域番号 |
18K00590
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
首藤 佐智子 早稲田大学, 法学学術院, 教授 (90409574)
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研究分担者 |
小西 隆之 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 講師(任期付) (90780982)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 謝罪 / 音声 / パラ言語情報 / 発話行為 / 誠実性条件 / プロゾディ / 感情音声 / 韻律情報 / 誠実性 / パラ言語 |
研究成果の概要 |
謝罪行為における誠実性の伝達における音声特性の影響を検証した。実験参加者に多数のシナリオを提示し、申し訳なさの程度を付与してもらい、発話音声を収集し、これをデータに知覚実験を行った。発話者の申し訳なさとその音声を聞いた実験参加者が感じる誠実性との間に一定の相関関係があることが示され、誠実性は音声によって伝達されることが検証できた。相関関係は強いものではないが、誠実性を意図して自在にコード化することができるのであれば「音声における誠実性の度合い」を聞き手が押し測るというプロセス自体が危うくなるという点で想定されていた。音声特性としてはピッチや話速が誠実性の伝達に影響していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
謝罪のような発話行為はSearleがexpressive speech acts (表出的発話行為)と呼んだように話し手の感情を表出する行為であるが、言語運用の実態では話し手の誠実性(例えば真の謝罪や感謝の意図)が伴われないことも多い。しかしながら本研究では誠実性が伴われていないことが音声的に示された場合には謝罪としてみなされる可能性が減少することが予測できることを示した。すなわち発話行為の成立に関しては、誠実性は真である必要はないが、不在であることが示された場合にはその成立が危うくなることを示唆している。音声的に不利な個人は社会的に要求される謝罪のような発話行為を成就できない可能性もある。
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