研究課題/領域番号 |
18K01009
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03030:アジア史およびアフリカ史関連
|
研究機関 | 北海道教育大学 (2022) 早稲田大学 (2018-2021) |
研究代表者 |
秋山 徹 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (90704809)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | 中央ユーラシア / 中央アジア / ソ連 / ナショナリズム / 遊牧民 / キルギス / ロシア帝国 / ロシア革命 / クルグズ / 遊牧 / ロシア / 歴史実践 / ソ連邦 |
研究成果の概要 |
本研究は、中央アジアの山岳遊牧民クルグズにおける民族共和国が成立プロセスを、ロシア革命期からソヴィエト時代初頭における部族首領層の動向から検討した。部族首領層は、ロシア帝政期に蓄積された多様な社会的資本を駆使しつつ生存を図るとともに、ソヴィエト権力も彼らを活用する側面が少なからずあった。部族首領の中には、20世紀初頭に「民族のリーダー」としてのイメージを有するようになった者もあったが、ソヴィエト体制の下でそれはしぶとく生き残ったばかりか、むしろ普及すらしていった。以上に示した研究成果は日本国内外の学会や研究会において口頭報告を実施し、そこで得られた批判やコメントを参照しつつ論文を執筆した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1920年代初頭にソヴィエト政権の下で実施された民族共和国史境界画定は、中央ユーラシア近現代史のメインイシューである「民族の創成」の重要な画期をなす。そのプロセスを巡っては、政治エリートや近代的知識人の活動を中心として、多くの研究が積み重ねられてきた。これに対し、本研究は、従来十分に光が当てられてきたとは言い難い部族首領層の動向に着目し、「伝統」と「近代」が綯い交ぜになった、混沌とした「中間領域」を、旧ソ連地域に散逸する公文書史料や民間所蔵文書といった膨大かつ多様な史資料を駆使することで再構成し、民族共和国の創設過程をより多面的に理解するための一つの参照点を提供した。
|