研究課題/領域番号 |
18K01077
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 奈良大学 |
研究代表者 |
小山田 宏一 奈良大学, その他部局等, 特別研究員 (00780181)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 溜池 / 土木技術 / 補強土工法 / 狭山池 / 義林池 / 河谷型ダム式溜池 / 技術移転 / 古代東アジア溜池ロード / 技術供与 / 東アジア溜池ロード / ダム式 / 百済 / 江南 / 塢 / 堤 / 溜池灌漑 / 沖積平野開発型溜池 / 淮河 / 陂塘 / 地盤補強工法 / 樋管 / 古代日韓溜池 / 溜池灌漑システム |
研究成果の概要 |
古代日本と韓国の溜池に共通する土木技術は、地盤や盛土を補強する補強土工法である。7世紀に誕生した日本最古のダム式溜池である狭山池の補強土工法は、三国時代百済の義林池(忠清北道堤川市)に類似する。 7世紀の日本は、治水灌漑施設などの社会基盤整備を進めることが急務であり、友好関係にあった百済に要請して、ダム式溜池の設計・建造の土木技術の提供を受けた。古代王権が掌握する土木技術は、日常的な交流で伝わったものでない。百済は江南の六朝から、古代日本の王権は百済から友好関係を通じても入手したと考えている。狭山池は、中国江南にはじまる古代東アジア溜池ロードの終着点である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
築堤の補強土工法の比較が、古代日韓溜池の歴史的関係性を解明する有力な研究視点になることを明らかにした。そして、大阪府狭山池と忠清北道堤川市の義林池について、溜池形式と築堤工法が類似することから、古代日本に出現した溜池の土木技術系譜が半島の百済に求められることを確認した。また古代中国と比較することで、技術移転の歴史を基軸とする古代東アジア溜池ロードを構想することができる見通しが生まれた。
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