研究課題/領域番号 |
18K01288
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05030:国際法学関連
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研究機関 | 神戸学院大学 |
研究代表者 |
木原 正樹 神戸学院大学, 法学部, 教授 (90461011)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 侵略犯罪 / 国際刑事裁判所 / 平和に対する罪 / Control Theory / 犯罪共同実体(JCE) / JCE |
研究成果の概要 |
大規模な組織犯罪の指導者処罰について、ICCはJCE概念を採用せず、代わってコントロール理論を採用した。一方、ICC規程の侵略犯罪の定義は、国家による侵略行為を前提としつつ「国の政治的又は軍事的行動を実効的に支配又は指揮する地位にある者」を侵略犯罪の正犯としている。そこで、侵略犯罪の処罰にこそコントロール理論が不可欠なのではないかという問いに答えるべく研究を行った。 具体的には、JCE概念とコントロール理論に関する最新判例の検討、ICCの判事などへのインタビューおよびICCの尾崎判事などを招いての研究会開催を行った。以上の研究は、『国際犯罪の指導者処罰』という単著で公表する予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の武力紛争の特徴の一つとして、傭兵集団や民兵などの不正規兵が戦闘主体となる場合が増えていることが挙げられる。そのため、不正規兵を使って侵略行為が行われた場合の指導者をICCの「侵略犯罪」規定により適切に処罰することの必要性は大きい。 この点、当該処罰範囲が広範または不明確であれば、ICCによる「侵略犯罪」規定に対する信頼とその批准は得られない。そこで、その処罰理論として「コントロール」理論を採用することにより「侵略犯罪」の処罰範囲を適切に限定する可能性と課題を明らかにした本研究の成果には、ICCの「侵略犯罪」規定への信頼とその批准を得るという大きな学術的意義と社会的意義があるといえる。
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