研究課題
基盤研究(C)
ゼロ金利制約下での非線形ニューケインジアンモデルについて、数値計算シミュレーションとParticle Filterを採用したベイズ推定を行うことで、1983年から2016年までの99年以降のゼロ金利期間を含んだ日本のマクロ経済における金融政策の効果を定量的に計測した。また、ゼロ金利政策下で、日本の中央銀行が採用する金融政策ルールの特性について、フォワードガイダンスの可能性も含めて検証した。また、この非線形ニューケインジアンモデルの金利の期間構造への拡張については、長期金利のプレミアムリスクの非線形部分を対数線形化する先行研究があるので、これに基づいて、本研究は継続される予定である。
日本ではゼロ金利政策は99年以降、現在に至るまで約20年間、常態化している。しかしながら、政策金利をゼロに固定化している場合、金利の上昇や下落の反実仮想を、実際のデータを用いて行うことは容易ではない。本研究は、この反実仮想により金融政策の効果を推定している。本研究の学究的意義は、反実仮想を数値計算・推定で行っている点であり、また社会的意義は、現代日本のマクロ経済政策に指針を提示している点である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 3件)
Journal of Money, Credit and Banking (forthcoming)
巻: NA
In: Stelios Markoulis (Eds.) Financial Crises, INTECHOPEN LIMITED, London, UK, ISBN 978-1-78923-857-0
巻: 1 ページ: 1-21
10.5772/intechopen.90729
Journal of Asian Economics
巻: 60 ページ: 45-68
10.1016/j.asieco.2018.10.005