研究課題/領域番号 |
18K01603
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高木 真吾 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (10326283)
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研究分担者 |
高良 佑樹 千葉経済大学, 経済学部, 講師 (90835860)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | パネルデータ / 構造推定 / 電力自由化 / 標本選別モデル / EMアルゴリズム / 入札モデル |
研究成果の概要 |
小売電力市場の入札データを用いて非対称入札モデルの構造推定を行い,自由化に関する実証的含意について考察を行った.適切な既存業者と新規業者間の競合状態が実現できれば,入札の効率性(供給費用が最小の業者が落札できること)および消費者余剰を同時に改善する可能性が見出せることが示された.ただし,既存業者の費用優位性が強すぎること,ないしは過剰な新規参入促進が入札の非効率や社会的費用の増加が生じる可能性があり,市場動向注視の重要性が確認された. また加法的および交差固定効果を含む非線形パネルデータについての推定についても研究を行い,貿易データに応用し,固定効果の持つ含意を引き出す研究も行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
半ば公的な既存業者と民間の新規参入業者による非対称な競争状態をモデル化した入札モデルを,間接推定法を用いて構造推定する本論文のアプローチは,既存文献で行われておらず,投稿先の学術誌においてもその点は新規性があることは評価された.多くの改訂を要求されているため現在改訂中であるものの,この論文は入札モデルの構造推定分野での新しい貢献となりうる. 電力小売市場は近年大きな混乱を見せており,その原因は様々であるが,社会的に望ましい資源配分を実現しうる政策があること,競争促進を行うことだけが社会的に望ましい配分を実現する上で重要であると言えないことを定量的に確認できたことは実証的な価値を持つと言える.
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