研究課題/領域番号 |
18K01717
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07070:経済史関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平本 厚 東北大学, 経済学研究科, 名誉教授 (90125641)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 一般電子部品産業 / 電解コンデンサ / イノベーション・システム / 産業ダイナミズム / 競争優位 / 中堅企業 / 共同研究開発 / 関連企業 / 一般電子部品 / 中小企業 / 共同研究 / エレクトロニクス |
研究成果の概要 |
日本の一般電子部品産業が競争優位を獲得したのは、民生用市場の急成長を背景に、技術革新を促進した革新志向の大手統合企業と関連企業の対抗と補完、個々の企業の革新を容易にした特有な産業レベルでの知識創造インフラ、などのシステムを形成できたからであった。優位が長く持続しているのは、技術進歩の性格が累積的だったので既存企業の経験が生きていること、大手統合企業と関連企業の対抗と補完も続いたこと、戦後復興期に形成された産業レベルでの知識創造インフラも存続したこと、市場が多様化して高性能で高信頼性を要求するようなものに傾斜していったこと、などによるものであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、第一に日本の一般電子部品産業の競争優位持続の要因を明らかにしたこと、第二に先行研究の乏しい一般電子部品産業の研究史を充実させたこと、第三に歴史研究の乏しさが指摘されているイノベーション・システム研究に実証事例を加えたこと、第四に産業ダイナミズム研究でも統合企業と社会的分業の併存の意義という新たな論点を指摘できたこと、などである。社会的意義は、何といっても凋落している日本のエレクトロニクスのなかで何故、一般電子部品産業だけが競争優位を保っているかを解明したことは、日本産業の今後の方向や産業政策のあり方などに有力な論点を与える点にある。
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