研究課題/領域番号 |
18K01993
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
|
研究機関 | 福知山公立大学 (2020-2022) 一橋大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
倉田 良樹 福知山公立大学, 地域経営学部, 教授 (60161741)
|
研究分担者 |
津崎 克彦 四天王寺大学, 人文社会学部, 講師 (00599087)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
|
キーワード | 熟練 / 知識社会学 / 批判的実在論 / 知識の内在説 / 知識の外在説 / 熟練の陳腐化 / ヒューマンエンハンスメント / 知識に関する規範サークル / 熟練衰退 / 学術知 / 実践知 / 哲学的自然主義 / 知識・熟練研究 / 職場集団 |
研究成果の概要 |
本研究では、「熟練」を「労働者が自らの仕事を遂行するために使っている知識」と定義して、熟練に関する社会科学的研究の水準を向上するための理論的な研究をおこなった。知識社会学と労働社会学の既存文献を批判的に検討するとともに、哲学、人類学、教育学、組織論などの諸理論と諸概念を吸収することで、熟練を研究するための新たな論理地図を獲得することができた。この論理地図を用いて、現代日本の労働者の熟練について新たな視点から論ずることができるようになる。従来受け入れられてきた通説が見逃してきた、様々な研究課題を提出することもできるようになった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1980年代から1990年代にかけて、日本企業の良好なパフォーマンスを現代日本の職場における労働者の熟練によって説明しようとする経営学や労働経済学の研究が日本の内外において通説として受容されていた。他方、日本経済が低迷を続ける00年代以降においては、情報技術分野などを事例とした、職場における労働者の熟練衰退に言及する学術的な言説が登場するようになった。本研究は、これらの既存研究とは全く異なる視点から熟練概念を再定義するとともに、熟練研究のための新たな論理地図を開発した。これによれば、人工知能などの新技術が労働者の熟練衰退をもたらす、といった議論が根拠のないものであることを示すことができる。
|