研究課題/領域番号 |
18K02023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08010:社会学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
祐成 保志 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 准教授 (50382461)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ハウジング・レジーム / 政策史 / 研究史 / 専門職 / 居住支援 / ハウジング・マネジメント / 対人社会サービス / ソーシャルワーク / 契約モデル / 社会モデル / サービス / 住宅政策 / 家主 / 借家人 / 貸家組合 / 住宅営団 / 居住の社会学 / 歴史的制度論 / 住宅市場 |
研究成果の概要 |
本研究では、日本のハウジング・レジームの特質を明らかにするため、住宅政策史、住宅研究史、専門職の形成史に着目した。住宅研究は、政策言説やメディア表象を生産するための語彙や方法を提供するという点で、ハウジング・レジームの中核的な構成要素である。日本の住宅研究が社会学との相互批判を含む討議を発展させてこなかったことは、居住の複合的な性質に対応する住宅政策や専門職の不在の遠因となった可能性がある。2000年代半ば以降、住宅政策に導入された「居住支援」という概念は、日本社会が、福祉国家の形成過程で回避したハウジング・マネジメントの再構築という課題に直面しつつあることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地域福祉と在宅介護の主流化に伴い、医療・介護政策は「住まい」の重要性を強調するようになった。居住支援という概念は、現代の住宅政策の焦点がサービス保障にあることを示唆している。不動産管理に限定されていた日本の住宅管理は、地域における居住を支えるための複合的な実践へと変化しつつある。ただし、政策の転換は物的環境保障、所得保障が不十分なまま進められており、理念と実践の矛盾や、居住に関わる専門職の間のあつれきを生んでいる。本研究は、歴史と国際比較の観点から、こうした現状を適切に捉えるための理論的な枠組みを提供し、福祉国家の社会学的研究と政策の批判的評価に寄与するものである。
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