研究課題
基盤研究(C)
本研究で、世界的なトレンドである家族の構造的変化(少子化、晩婚化、家族形態の多様化など)とそれに伴う個人化現象に対する社会学的な理解を研究の対象とした。個人化する家族の構造的変化についてのグローバルな理解を深めるために、東ヨーロッパと東アジア地域から複数の国を事例にしながら、家族変動を考慮しつつ、知的生態学的な視点を用いて家族の構造的変化に関する社会学的な言説を検討した。そうしながら、対象とされた国々の学者集団間の共通点や相違点、そして相互関係も研究の対象とした。そうしたうえで、家族の構造的変化に関する社会学的研究の今後の展開についても考察した一方で、特に東アジア地域の特徴を浮き彫りにした。
本研究は以下のような学術的かつ社会的意義を有している。まず、ユーラシア地域における非西洋諸国の家族研究の制度的側面や主な研究課題、および各学者集団が在住する社会環境を検討することから、各国における家族研究の現状に対するグローバルな理解を深める。そのうえで、グローバルな家族研究に適した共通言語(共同な概念枠組みや背後仮設)の形成にも貢献する。また、家族・国家・経済・市民社会の4領域の相互関係・相互作用の現状、およびこれらの再編成過程についての理解を深めつつ、「多元的近代」研究のさらなる発展を促進する。このような学術的な意義を背景に、社会的意味でも家族に関する政策や教育への展開の可能性を広げる。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (2件) 学会・シンポジウム開催 (1件)
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