研究課題/領域番号 |
18K02148
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
松倉 真理子 福岡教育大学, 教育学部, 准教授 (90390145)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 社会福祉 / 近代的個人 / 人間観 / ガントレット恒子 / 周縁者 / まなざし / 社会福祉援助 / 社会の公民 |
研究成果の概要 |
本研究では、現代の社会福祉の人間観が土台とする論理の源流を求めて、ガントレット恒子(1873-1953)の足跡に関する史料の収集、現地調査、著述の吟味を行った。具体的には、年譜および著述目録の作成に取り組むとともに、『婦人新報』等の雑誌記事における批評内容とその変遷を検討した。それにより、①読者や市井の人々に対してガントレットが説いた「社会の公民」という概念は参政権運動や生活改善運への参加と連動して形成された、②「社会の公民」は戦局が進むにつれ変容することを余儀なくされた、③「社会の公民」と現代の社会福祉の前提となる「近代的個人」とは部分的に共通するが、さらなる検証が必要という考察結果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
具体的には、①断片的にしか知られてこなかったガントレット恒子の人物像や足跡の全体を把握した、②先行研究ではまとめられる機会のなかったガントレット自身による膨大な量の著述物を収集・整理し、書誌事項をデータ化して網羅した、③著述物を精読するなかでガントレットが説いた鍵概念「社会の公民」の意味を検討し、現代の社会福祉の人間観との関連性を考察したことである。これらに依りつつ、本研究の最終的な意義は、社会福祉が土台としてきた「近代的個人」という人間観についてその前提を問い直すことにある。
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