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「他者への欲望」という視座からみた特別支援教育実践の分析

研究課題

研究課題/領域番号 18K02285
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09010:教育学関連
研究機関大阪公立大学 (2022-2023)
大阪府立大学 (2018-2021)

研究代表者

森岡 次郎  大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (10452385)

研究分担者 福若 眞人  阪南大学, 流通学部, 准教授 (50844445)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード他者への欲望 / 他者 / 能力主義 / 教育関係 / 特別支援教育 / E. レヴィナス / 遠山啓 / 多様な学び / 倫理 / 人権 / 能力感 / 能力観 / 死生観 / 特別支援
研究成果の概要

本研究では、教育関係における「うまくいかなさ」について、「他者への欲望」という哲学的な概念を用いて考察を行った。
「うまくいかなさ」といっても、それは教育の「失敗」を意味するものではない。私たちは教育の計画を立てて子どもに対する教育的働きかけを行うが、それはしばしばうまくいかない。教育という人間関係には、必然的に不確実性が含まれている。それを完全に取り除いて教育を「うまくいく」ようにするのではなく、「うまくいかないこと」に積極的な意義を見出すための理論的研究を行った。
こうした研究は、知識や技術の伝達が困難な特別支援教育の実践において、その教育関係を支える基礎的な原理になり得るはずである。

研究成果の学術的意義や社会的意義

教育学において、あるいは、教育的な言説全般において、どうすれば教育が「うまくいくか」、大人の価値を子どもにおいて実現するのか、という方向から多くの議論がなされてきた。しかし、本研究を通じて、私たちは「うまくいかなさ」の中に積極的な意義を見出すことが出来る、ということが明らかとなった。
今後、未来予測はより一層困難となり、不確実性が教育においても重要な課題となる。すべてを思い通りにコントロールするのではなく、理解も操作も不可能な領域を肯定することが必要となるだろう。本研究成果により、とりわけ特別支援教育においては、思い通りに発達しないことに積極的な意義を見出すことが出来るようになる。

報告書

(7件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 2018 実施状況報告書
  • 研究成果

    (34件)

すべて 2023 2022 2021 2020 2019 2018

すべて 雑誌論文 (23件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (5件) 図書 (6件)

  • [雑誌論文] 多様性の拡充に向けた教師のあり方の諸条件2023

    • 著者名/発表者名
      福若 眞人
    • 雑誌名

      関係性の教育学

      巻: 22 号: 1 ページ: 153-164

    • DOI

      10.51077/epajournal.22.1_153

    • ISSN
      1349-0206, 2436-780X
    • 年月日
      2023-05-01
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 書評 矢野智司・井谷信彦編『教育の世界が開かれるとき : 何が教育学的思考を発動させるのか』2023

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎
    • 雑誌名

      関西教育学会研究紀要

      巻: 23 ページ: 66-70

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 書評 安喰勇平著『レヴィナスと教育学 : 他者をめぐる教育学の語りを問い直す』2023

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎
    • 雑誌名

      近代教育フォーラム

      巻: 32 ページ: 154-157

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 書評 森岡次郎著『教育の〈不可能性〉と向き合う―優生思想・障害者解放運動・他者への欲望』2023

    • 著者名/発表者名
      福若眞人
    • 雑誌名

      ホリスティック教育/ケア研究

      巻: 26 ページ: 73-75

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] シュタイナーの思想を通じた「ホリスティック」と「倫理」をめぐる問い : 「ホリスティック教育/ケア」研究の具体化に向けて2023

    • 著者名/発表者名
      福若眞人
    • 雑誌名

      ホリスティック教育/ケア研究

      巻: 26 ページ: 54-57

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 学校教育における「家族」の意味作用―レヴィナス思想における「家族」・「死者」・「意味」からの示唆―2023

    • 著者名/発表者名
      福若眞人
    • 雑誌名

      学ぶと教えるの現象学研究

      巻: 20 ページ: 12-23

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「できる」ようになることを志向する教育観・人間観に対するオルタナティブの探究2022

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎・福若眞人
    • 雑誌名

      関西教育学会年報

      巻: 46 ページ: 6-10

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 教育の多様性と教師の多様性2022

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎
    • 雑誌名

      教育の広場ながの

      巻: 99 ページ: 13-15

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] いかなる「問い」をめざして進むか:レヴィナスに向かって/レヴィナスとともに歩む途(レヴィナス協会編『レヴィナス読本』)2022

    • 著者名/発表者名
      福若眞人
    • 雑誌名

      図書新聞

      巻: 3581 ページ: 3-3

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 安喰勇平著『レヴィナスと教育学―他者をめぐる教育学の語りを問い直す』2022

    • 著者名/発表者名
      福若眞人
    • 雑誌名

      教育哲学研究

      巻: 126 ページ: 55-60

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「他者」に〈ふれる主体〉の生成―「奇跡の人」における「愛撫」に着目して2021

    • 著者名/発表者名
      森岡 次郎
    • 雑誌名

      『教育哲学研究』

      巻: 124 ページ: 114-133

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 出生の可能性と暴力性―出生主義と反出生主義のあいだで2021

    • 著者名/発表者名
      小島 和男, 福若 眞人, 樋口 大夢, 田中 智輝, 村松 灯
    • 雑誌名

      『教育哲学研究』

      巻: 123 ページ: 94-100

    • NAID

      40022603850

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 書評 吉田敦彦著『世界が変わる学び―ホリスティック / シュタイナー / オルタナティブ』2021

    • 著者名/発表者名
      福若 眞人
    • 雑誌名

      『ホリスティック教育/ケア研究』

      巻: 24 ページ: 80-82

    • NAID

      40022636724

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 教育の「実現不可能性」にどのように向き合うか2020

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎、福若眞人
    • 雑誌名

      日本教育学会大會研究発表要項

      巻: 79 号: 0 ページ: 288-289

    • DOI

      10.11555/taikaip.79.0_288

    • NAID

      130007944688

    • ISSN
      2433-071X
    • 年月日
      2020-08-24
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「多様な学び」の「多様性」をめぐって (特集 もう一つ(オルタナティブ)の教育をもとめて)2020

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎
    • 雑誌名

      『教育』2020年7月号

      巻: 894 ページ: 81-89

    • NAID

      40022405462

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 教育の先人に学ぶ 遠山啓「たのしい授業」を求めて2020

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎
    • 雑誌名

      『教職研究』2020年11月号

      巻: 579 ページ: 11-11

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 書評:矢野智司著『歓待と戦争の教育学-国民教育と世界市民の形成』2020

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎
    • 雑誌名

      関西教育学会研究紀要

      巻: 20 ページ: 67-71

    • NAID

      40022342333

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 西谷啓治における「生死」の問題:大谷大学講義を手がかりにして2020

    • 著者名/発表者名
      福若眞人
    • 雑誌名

      関西教育学会年報

      巻: 44 ページ: 26-30

    • NAID

      40022339434

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 遠山啓と障害児教育2020

    • 著者名/発表者名
      森岡 次郎
    • 雑誌名

      大阪府立大学紀要 人間科学

      巻: 15 ページ: 53-62

    • NAID

      40022228298

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 書評『教育と他者―非対称性の倫理に向けて』2019

    • 著者名/発表者名
      森岡 次郎
    • 雑誌名

      教育哲学研究

      巻: 120 ページ: 166-172

    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 遠山啓の教育思想 : 初期の生活単元学習批判を中心に2019

    • 著者名/発表者名
      森岡 次郎
    • 雑誌名

      人間科学:大阪府立大学紀要

      巻: 14 ページ: 31-57

    • NAID

      40021884926

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 「多様な学び」をめぐる「自由」と子どもの「主体性」2018

    • 著者名/発表者名
      福若 眞人 , 森岡 次郎
    • 雑誌名

      関西教育学会年報

      巻: 42 ページ: 106-110

    • NAID

      40021669008

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 書評 杉田浩崇著『子どもの〈内面〉とは何か : 言語ゲームから見た他者理解とコミュニケーション』2018

    • 著者名/発表者名
      森岡 次郎
    • 雑誌名

      近代教育フォーラム

      巻: 27 ページ: 161-164

    • 関連する報告書
      2018 実施状況報告書
  • [学会発表] 「生かされている」という言説をめぐる教育上の意義と課題2023

    • 著者名/発表者名
      福若眞人
    • 学会等名
      関西教育学会第75回大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 「できる」ようになることを志向する教育観・人間観に対するオルタナティブの探究2021

    • 著者名/発表者名
      森岡 次郎、福若 眞人
    • 学会等名
      関西教育学会 第73回大会自由研究発表
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 教育の「実現不可能性」にどのように向き合うか ―教育関係における能力観・人間観を問い直す―2020

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎・福若眞人
    • 学会等名
      日本教育学会第79回大会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 出生の可能性と暴力性―出生主義と反出生主義のあいだで―2020

    • 著者名/発表者名
      小玉重夫、小島和男、福若眞人、樋口大夢、田中智輝、村松灯
    • 学会等名
      教育哲学会第63回大会(ラウンドテーブル)
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
  • [学会発表] 西谷啓治における「生死」の問題―大谷大学講義を手がかりにして―2019

    • 著者名/発表者名
      福若 眞人
    • 学会等名
      関西教育学会 第71回大会
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] SDGs for Well-being (English Edition)2023

    • 著者名/発表者名
      Osaka Metropolitan University, School of Social Welfare and Education,College of Sustainable System Sciences(Representative: Naohiro Ii)
    • 総ページ数
      275
    • 出版者
      アットマーククリエイト
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [図書] 人生が輝くSDGs2022

    • 著者名/発表者名
      大阪公立大学現代システム科学域 教育福祉学類編集委員会編(森岡次郎共著)
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      せせらぎ出版
    • ISBN
      9784884162856
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 実践につながる教育原理2022

    • 著者名/発表者名
      國崎大恩・藤川信夫 編著(森岡次郎共著)
    • 総ページ数
      196
    • 出版者
      北樹出版
    • ISBN
      9784779306785
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 教育の〈不可能性〉と向き合う―優生思想・障害者解放運動・他者への欲望2022

    • 著者名/発表者名
      森岡次郎
    • 総ページ数
      170
    • 出版者
      大阪公立大学共同出版会
    • ISBN
      9784909933331
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 教育原理2019

    • 著者名/発表者名
      香川 七海, 福若 眞人, 蒲生 諒太編
    • 総ページ数
      156
    • 出版者
      七猫社
    • ISBN
      9784908869143
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書
  • [図書] 言葉の持つ力2019

    • 著者名/発表者名
      山下文子監修、橋本和子ほか編(福若眞人分担執筆)
    • 総ページ数
      180
    • 出版者
      ふくろう出版
    • ISBN
      9784861867507
    • 関連する報告書
      2019 実施状況報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2025-01-30  

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