研究課題/領域番号 |
18K02449
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 白鴎大学 |
研究代表者 |
金田 健史 白鴎大学, 教育学部, 教授 (00406232)
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研究分担者 |
木田 哲夫 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害システム研究部, 室長 (80419861)
東浦 拓郎 亜細亜大学, 国際関係学部, 准教授 (50436268)
中野 貴博 中京大学, スポーツ科学部, 教授 (50422209)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 二重課題 / 児童 / 事象関連電位 / 反応時間 / マッチング / 課題習熟過程 / 自動 / 注意処理資源 / 運動習熟過程 / 正確性 / 課題習熟 |
研究実績の概要 |
令和4年度は昨年度成人に対して実施した二重課題の反復により生じる課題の習熟過程の検討に続いて,児童を対象として,運動課題における正確性をターゲットの追跡パフォーマンスにより,また認知課題から得られた反応時間やエラー率によりそれぞれの課題習熟過程を検討した.運動課題については追跡予測性を検討するため,一定のパターンで上下することでターゲットの動きが予測できる一定追跡パターン条件と,ターゲットの上下への動きが不規則に変化し,追跡対象であるターゲットの動きが予測できないランダム追跡パターン条件の両条件を,カウンターバランスを取ったかたちで実施することができた.児童被検者のデータ数はまだ十分ではないが,成人と同様に二重課題の実施,ならびに課題の反復ができることを確認するとともに,成人において見られた課題の反復により生じる課題に対する反応時間やマッチング正確性それぞれに対する経時的変化についても確認することができた.児童におけるマッチング課題の正確性,認知課題に対する反応時間は成人と比較して正確性は低く,反応時間は遅かったが,児童においても二重課題の遂行は可能であり成人と同じように実施することができた.反応時間は対象×条件×セットにおける三要因の混合型分散分析をおこなったところ,三要因間に交互作用が認められた.下位検定の結果,児童では条件間,セット間でRTに反応時間に違いが認められなかったのに対して,成人では条件間,セット間のいずれにも主効果が得られた.マッチング正確性においても同様に対象×条件×セットにおける三要因の混合型分散分析をおこなったところ,三要因間に交互作用が認められた.下位検定の結果,一定追跡パターン条件ではセット間に主効果が認められたが,交互作用は認められなかったのに対して,ランダブ追跡パターン条件では対象とセット間に交互作用が認められた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初の研究計画の遂行はコロナ禍の影響により遅れてしまったが,本年度児童を対象とした測定データも集まってきたため,引き続きデータ分析を進めることとともに,対象者のデータ数をさらに増やしていくことで,課題遂行によりみられる課題習熟過程において反応時間や課題の正確性がどのように変化し,そのような変化と課題に対する注意処理資源の配分にどのような関連がみられるかについて検討することにより,児童期における運動技能の獲得メカニズムを検討することに繋がると考えている.
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今後の研究の推進方策 |
これまで成人を対象としておこなった課題の実施については児童においても同様にできることが確認できたが,同一課題を反復することから用いた反復課題中に十分に集中して実施できない事例もみられたことから参加者の負担軽減を考慮して途中休憩を取るなど配慮しながらデータをさらに収集していく. 本年度,児童を対象としたデータの収集がようやく実施できたが,対象データ数はまだ十分ではなく,引き続き児童を対象としたデータは勿論のこと,成人データについても測定を継続していく.
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