研究課題/領域番号 |
18K03020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10010:社会心理学関連
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研究機関 | 金城学院大学 |
研究代表者 |
野田 理世 金城学院大学, 人間科学部, 教授 (90425140)
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研究分担者 |
田邊 宏樹 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (20414021)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 利得 / 損失 / 価値判断 / 連続 / fMRI / 予測 / 文脈情報 |
研究成果の概要 |
本研究の結果は,われわれは,同じ絶対量の利得や損失を一度に与えられるよりも,分割し連続して与えられる場合に,より強い満足(不満足)を感じることを示した。 利得に関しては,1度に利得が与えられる場合よりも,4回に分割し連続して利得が与えられた場合に,眼窩前頭皮質が活性化していた。眼窩前頭皮質は,連続する利得と関連する脳部位だと推察される。一方,損失に関しては,1度に損失を与えるよりも,4回に分割し連続して損失を与えた場合に,後部線条体が活性化していた。ただし,連続して損失を被る場合に,後部線条体が関わるかについては,線条体と損失の関係について一貫した結果が得られていないため,議論の余地がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は,ひとは,同じ絶対量の利得や損失を,一度に与えられるよりも,分割し連続して与えられた場合に,強い満足感(不満足感)を感じることを示した。これは,年金のような金銭的利得は一括で与えるよりも,分割して与えたほうが満足感が上がる可能性を示唆する。一方で,罰金のような金銭的ペナルティは一度で徴収するよりも分割して徴収したほうが不満足感が高くなる可能性があり,犯罪の抑制に一定の示唆を与える。 また,本研究では,これらの連続して与えられる利得や損失に関わる脳活動を明らかにしたことで,その根本にある認知メカニズムを考える際に有用となる学術的データを提供した。
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