研究課題/領域番号 |
18K03186
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
日野 泰志 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00386567)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 漢字熟語 / 形態素処理 / 関係プライミング効果 / 語の形態-意味対応の一貫性効果 / 語彙判断課題 / 関連性判断課題 / 文字付加隣接語 / 文字置換隣接語 / 漢字の形態-意味対応の一貫性効果 / 形態-意味対応の一貫性 / N400 / 漢字三字熟語 / 形態素プライミング効果 |
研究成果の概要 |
合成語や派生語を読む際には、形態素への分解に続き、語全体レベルの表象への統合プロセスが介在すると言われる。そこで、語彙判断課題を使って、漢字熟語を読む際にも、分解・統合プロセスが関与するかを検討し、この仮説を支持するデータを観察した。次に、語の形態―意味対応の一貫性効果の観察を試み、この効果と形態素処理との関連性について検討したところ、語彙判断課題で観察される一貫性効果は、ターゲットと隣接語とが形態素を共有することによる効果であることが示唆された。一方、ターゲットと形態素を共有しない隣接語の意味情報も活性化されるが、この意味活性化による効果は、判断生成プロセスに限定されることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、複数の漢字で構成される漢字熟語を読む際には、形態素に関わる処理が介在することを示した。このデータは、語の形態素構造の違いが、日本語の語彙処理メカニズムを理解する上で重要な要因であることを示しており、これは、漢字語・仮名語の処理差などを考える上でも、重要な知見となるだろう。また、語彙判断課題で観察される語の形態-意味対応の一貫性効果は、形態素処理と関連が高いことを示すことができた。この結果は、今後、語の形態情報をもとに、語彙・意味情報が活性化されるプロセスを理解する上で、また形態素レベルの表象がどのように形成されていくのかという問題を理解する上で、重要な知見となるだろう。
|