研究課題/領域番号 |
18K03233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
竹山 美宏 筑波大学, 数理物質系, 教授 (60375392)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 多重ゼータ値 / q類似 / 代数的数 / 有限多重ゼータ値 / 対称多重ゼータ値 / 多重T値 / 多重L値 |
研究成果の概要 |
数学的対象のq類似とは,その対象の1パラメータ変形であって,パラメータqを1にする極限においてもとの対象を復元するもののことをいう。本研究では,自然数の逆数のベキ乗の多重和である多重ゼータ値のq類似と,パラメータqを適当な意味で1のベキ根に特殊化した有限多重和の性質を調べ,Kaneko-Zagier 予想と呼ばれる数論的な予想との関係を明らかにした。また,多重ゼータ値の一般化である多重L値について,良い代数的構造をもつ新たな1パラメータ変形を構成した。さらに,多重T値と呼ばれる数論的類似物の和の母関数の表示式を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Kaneko-Zagier 予想は,素数位数の有限体の元の列である有限多重ゼータ値と,実数である対称多重ゼータ値の間に一対一対応が存在することを主張する。本研究で扱った1のベキ根における有限多重和は,この二つの対象をそれぞれ代数的および解析的な極限操作によって復元する。本研究で得られた成果は,この枠組みを用いてKaneko-Zagier予想を検証するものであり,同予想の解決に向けた新たな視点を提供していると思われる。また,多重ゼータ値の類似物の性質を,特殊関数を用いる初等的な手法によって調べることに成功しており,さまざまな方向への拡張および一般化が期待できる。
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