研究課題/領域番号 |
18K03349
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
渡部 拓也 立命館大学, 理工学部, 准教授 (80458009)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | エネルギー交差 / 準古典解析 / 量子共鳴(レゾナンス) / 遷移確率 / 完全WKB解析 / 準古典超局所解析 / レゾナンス / 超局所解析 / WKB解析 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、エネルギー交差をキーワードに研究を行った。量子共鳴の準古典分布に関して、藤家-Martinez-渡部(FMW)の一連の研究は、準古典パラメータについて分数ベキの虚部をもつ量子共鳴の存在及び分布を明らかにした。これは、単独の場合では現れない連立系ならではの古典軌道の弱い捕捉に対応する量子共鳴と理解できる。 また擬交差間の断熱遷移確率に関しては、2パラメータの問題として、完全WKB法が適用できない場合について考察した。エネルギーの線形交差モデルでは、超局所的な標準形への帰着し、また接触交差モデルでは、FMWの手法を改良したAssal-藤家-樋口の手法により解決することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子共鳴や遷移確率は、スペクトル・散乱理論の研究対象であり、特に準古典解析として、古典軌道といった古典力学特有の性質により量子力学の現象を記述する典型的なトピックである。 本研究の学術的意義は、連立系を扱うことにより、単独の場合には現れない古典軌道をもつシュレディンガー作用素を考察することが可能になり、実際に単独の場合では得られない量子共鳴の存在を明らかにした点である。特に、既存の完全WKB解析や準古典超局所解析の手法では解析できない場合に対する新たな手法を提案したことの意義も大きく、我々の手法を拡張した最近の結果は、もう一方の研究課題であるLandau-Zenerの公式の一般化にも適用された。
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