研究課題/領域番号 |
18K03355
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
WILLOX Ralph 東京大学, 大学院数理科学研究科, 教授 (20361610)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 離散可積分系 / 双有理写像 / 力学系次数 / エントロピー / 特異点 / 非自励系 / 離散化 / 特異点閉じ込め |
研究成果の概要 |
この4年間、主に可逆な有理的差分方程式やそれと同値である高階な写像、及び高次元の格子上で定義されている非線形な差分方程式、いわゆる非線形偏差分方程式の性質を研究した。前者に関しては、特に様々な既知の可積分系指標、つまり方程式の解の複雑性を測る指標とその方程式に現れる特異点との関係を明らかにし、離散パンルヴェと呼ばれている非常に優れている性質を持つ方程式の特異点に基づく分類を完成した。後者に関しては、偏差分方程式に対して「代数的エントロピー」という有名な可積分系指標が適用できない例をいくつか構成したほか、非線形偏差分方程式における新しい特異点の種類を発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非線形な写像、特に可逆な差分方程式が定める高階の有理写像は代数幾何学や数理物理学などの研究分野で活発に考察され、大いに応用されている数学的道具である。このような写像や方程式に関する研究においては、一般解の複雑性を測る指標を開発すること、及びその指標を写像や方程式が記述する現象と関係づけることが主流のテーマである。この4年間の間に得た研究成果は非線形な写像の性質の理解を大いに深めたと言える。 また、格子上の差分方程式は物理学でよく扱われているものの、その数学的性質はまだ殆ど分かっていないため、偏差分方程式に対して得た研究成果がこの分野に大きな影響を与えることを確信している。
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