研究課題/領域番号 |
18K03369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
上田 好寛 神戸大学, 海事科学研究科, 准教授 (50534856)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 安定性解析 / 可微分性の損失 / 偏微分方程式論 / 漸近挙動 |
研究成果の概要 |
本研究では,気体力学や弾性体力学に起因する微分方程式に関する数学解析を主な目的としており,特に対称双曲型方程式系や双曲ー放物型方程式系など一般の方程式系に関する安定性理論の構築を目指している.その一例となる具体的な物理モデルとして,Euler-Maxwell方程式系・Plate方程式系・Timoshenko方程式系などを取り上げながら,方程式の持つ消散構造から引き出される安定性現象に着目し,研究を行なっている.特に,各項が複雑に影響を及ぼしあうような方程式系を考察する際に現れる「可微分性の損失」とよばれる現象について深く解析を行っており,平衡点周りの線形安定性解析に関して研究を進めている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,偏微分方程式系に現れる消散効果が及ぼす解への影響を体系的に捉える点に最大の独自性と創造性がある.様々な物理現象が消散構造を持つ微分方程式系を用いてモデル化されているが,それぞれの物理モデルに関する解析は行われているものの,消散効果に焦点を置くことで一般化を試みているものは少ない.更に,本研究は消散行列に対称性を課さないより一般的な状況を考察しており,このような解析を行った結果はほぼ皆無である.これらの状況のもと,研究業績である一般論の構築によって,双曲型方程式系で表される物理モデルの安定性解析は全て同一手順により行われることとなり,数学的にも物理的にも非常に意義のある結果といえる.
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