研究課題/領域番号 |
18K03384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12020:数理解析学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
藤家 雪朗 立命館大学, 理工学部, 教授 (00238536)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 行列シュレディンガー作用素 / 半古典解析 / 超局所解析 / WKB法 / 量子共鳴の漸近分布 / 量子共鳴 / 半古典極限 / 退化したエネルギー交差 / 固有値の分離現象 / シュレディンガー方程式 / スペクトルシフト関数 / 量子共鳴の不安定性 / 固有値のスプリッティング / シュレディンガー作用素 / エネルギー交差 / 固有値の漸近分布 / 超局所理論 / WKB解 / directed cycle / 準古典解析 / WKB解析 / スペクトル理論 |
研究成果の概要 |
行列値シュレディンガー作用素の量子共鳴の半古典極限における漸近分布についての研究を行った。対応する古典軌道が、一方は周期軌道、他方は非捕捉的とし、両者が交差する場合を考える。前者が生成する固有値が、後者との相互作用によって量子共鳴へと変化する(フェルミの黄金則)。この量子共鳴の漸近分布を、古典軌道の幾何、特に交差の接触次数を用いて記述することに成功した。その鍵となるのは、交差点における超局所的な解の漸近的振る舞いを記述する接続公式を計算することである。その計算は、本質的に(退化した)停留位相法へと帰着される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二つの古典軌道が横断的に交差する場合の接続公式は、作用素の標準形に帰着させることによって計算することができる。これは特に新しい発想ではなく、A.Martinez、T.Watanabeとの共同研究でも利用した方法である。しかし、交差が退化して、接触している場合には、標準形は知られておらず(あるいは存在せず)、全く別の発想で接続公式を計算する必要があった。我々が採用した方法、すなわち厳密解を構成してそれらの間のWronskianを計算する方法は、新しい発想に基づくもので、停留位相法に帰着されるという事実の発見は、この分野の研究に新しい知見をもたらすものである。
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