研究課題/領域番号 |
18K03448
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
|
研究機関 | 東京工芸大学 (2021-2023) お茶の水女子大学 (2019-2020) 東京大学 (2018) |
研究代表者 |
佐藤 純 東京工芸大学, 工学部, 准教授 (10735723)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 量子可積分系 / ベーテ仮設 / ストリング解 / 量子ダイナミクス / 解放端XXZ模型 / 非平衡ダイナミクス / 非エルミート / ベーテ仮説 / 量子ソリトン / ASEP / 非平衡統計力学 / 緩和ダイナミクス / 自己相関関数 / XXZ模型 / 解放端 / 境界束縛状態 / 相関関数 / ダイナミクス |
研究成果の概要 |
相互作用する量子多体系において,物理量の時間発展を精度よく計算することは困難を極める。そこで,量子可積分系として知られるスピン-1/2ハイゼンベルクXXZ模型を用いて,その厳密なダイナミクスを解析した。本研究では,開放端XXZ模型に注目し,その端スピンの自己相関関数のダイナミクスを調べた。有限系のベーテ方程式の解の構造について詳細に調べた。基底状態,および低励起状態におけるストリング解の構造を明らかにし,そのベーテ量子数を明らかにすることに初めて成功した。これらの成果をもとに,形状因子に対する行列式公式を用いて,形状因子展開の方法によって自己相関関数の有限時間ダイナミクスを得ることに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は,相互作用する量子多体系における物理量の時間発展を精度よく計算するという長年の課題に挑戦し,重要な成果を上げている。また,有限系のベーテ方程式の解の構造について詳細に調べた。ベーテ方程式は,量子可積分系の解析において重要な役割を果たす方程式であるが,その解の構造は複雑で,完全には解明されていなかった。さらに,形状因子に対する行列式公式を用いて,形状因子展開の方法によって自己相関関数の有限時間ダイナミクスを得ることに成功した。これは,従来の手法では困難だった自己相関関数の有限時間ダイナミクス解析を可能にするものであり,この分野における大きな進歩と言える。
|