研究課題/領域番号 |
18K03520
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
西岡 孝 高知大学, 教育研究部自然科学系理工学部門, 教授 (10218117)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 希土類化合物 / ベクトル磁化測定 / GM冷凍機 / 比熱測定 / 磁性ワイル半金属 / 四重極相互作用 / ワイル半金属 / 磁気異方性 / ヘリウム回収 / 重い電子系 / 高圧 |
研究成果の概要 |
希土類化合物は一般に極低温で秩序を起こし強い磁気異方性を示す。我々は磁化をベクトルとして測定するベクトル磁化測定により,特異な結晶構造を持つPr3Al11, TbT2Al10 (T=Fe,Ru), TbAlGe, CeAlSiなどの温度磁場相図を世界で初めて作成し,今まで見過ごされてきた,磁化の角度変化の重要性を明らかにした。また極低温を得る手段としてGM冷凍機を用いて,ヘリウムを完全にリサイクルシステムの開発に成功した。さらに,相転移を調べる1.2Kから測定可能な断熱法比熱測定装置を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希土類化合物は,強い磁気異方性を持つことはよく知られていた。にもかかわらず,磁性を調べる最も基本的な磁化測定が,磁場方向の成分しか測定できない市販の磁化測定に甘んじてきた。我々は,横磁場を用いて,ベクトル磁化を測定することに成功し,全方位の磁化を測定することが重要であることを示した。これは,今後の磁性研究に大きな影響を与えるであろう。また,極低温の研究を行うにはヘリウムが不可欠であるが,我々はヘリウムをほとんど消費することなく極低温を実現するシステムを開発した。これにより,ヘリウムの入手が困難でも極低温研究ができることになる。研究者にとって装置開発は重要であるという教訓を与えたと思われる。
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