研究課題/領域番号 |
18K03613
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
小松 信義 金沢大学, 機械工学系, 准教授 (20436827)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 加速膨張宇宙 / 宇宙論 / ホログラフィー原理 / エントロピー / 宇宙項 / ホログラフィー |
研究成果の概要 |
加速膨張宇宙のメカニズムを熱・統力学的な視点から解明するため,非加法的エントロピーをホログラフィー等分配則に適用した宇宙論モデルを構築した。本モデルの加速度方程式の駆動項が熱力学第二法則で制約されていると考えると,駆動項の上限値は観測されている宇宙項の大きさとほぼ一致することが判明した。 さらに,べき乗型の駆動項を本モデルに適用し,熱力学的な視点から散逸的宇宙と非散逸的宇宙を系統的に解析した。その結果,本解析では,非散逸的宇宙が,観測データとエントロピー最大化原理に関する熱力学的制約条件を満足することが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
宇宙の加速膨張を説明するため,「ダークエネルギーを仮定した宇宙論モデル」が,標準モデルとして提案されている。しかし,標準モデルは,観測データと合うようにダークエネルギーの密度パラメータをチューニングする。本研究では,熱力学的な視点から,加速膨張宇宙のメカニズムを解明するため,新しい宇宙論モデルを構築し,このモデルの熱力学的制約条件を導出した。その結果,加速膨張に寄与する‘加速度方程式の駆動項’(ダークエネルギーに相当)の上限値は熱力学的に制約され,その上限値は観測データとほぼ一致することが判明した。加速膨張宇宙のメカニズムを理解する上で,熱力学的アプローチが重要な役割を果たすことが示された。
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