研究課題/領域番号 |
18K03765
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 早稲田大学 (2019-2020) 総合地球環境学研究所 (2018) |
研究代表者 |
齋藤 有 早稲田大学, 理工学術院, 講師(任期付) (60469616)
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研究分担者 |
松本 弾 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (80709551)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ネオジミウム同位体比 / 津波堆積物 / 懸濁物 / Nd同位体比 / 海水 / Sr-Nd同位体比 / 水ー堆積物相互作用 / 鉄マンガン酸化物 / 堆積物 / 堆積作用 / ハイパーピクナイト |
研究成果の概要 |
堆積物をコーティングする鉄マンガン酸化物に含まれるネオジミウムの同位体比が,堆積物を運搬した水の値を保存することを検証する研究を行った.海水の懸濁物を対象とした研究の結果,堆積前の粒子に含まれる鉄マンガン酸化物中のネオジミウムの同位体比は水の値を反映しないが,吸着体あるいは炭酸塩中のネオジミウムの値は水の値を反映することが明らかとなった.次に,2011年の津波堆積物について吸着体・炭酸塩成分についてネオジミウム同位体比を測定した結果,海水の値の影響が確認され,これらの成分が離水してからも運搬に作用した水の値を保存することが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
堆積物からそれを運搬した作用を読み取ることは,堆積学の重要な課題の一つであるが,水流の物理的強度を読み取ることに比べ,水の質的な特徴を読み取る試みはほとんどなされてこなかった.本研究により,Nd同位体比がそのツールとして有用である見通しが高まった.更なる検証は必要ではあるが,堆積学の解明できる範囲が拡大される可能性はある.そのことで,津波堆積物や洪水堆積物の識別といった,防災に役立つ地質情報の精度,信頼性が向上することが期待される.
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