研究課題/領域番号 |
18K03917
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18040:機械要素およびトライボロジー関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
亀山 雄高 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (20398639)
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研究分担者 |
伊東 明美 東京都市大学, 理工学部, 教授 (40574041)
市川 裕士 東北大学, 工学研究科, 准教授 (80451540)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ピーニング / テクスチャ / 移着 / ストライベック線図 / 微小引張試験 / トライボフィルム / 微細周期構造 / 潤滑油添加剤 / テクスチャリング / 微粒子ピーニング / トライボロジー / 潤滑 / 摩擦低減 / 微視的接合 / テクスチャリング加工 / 微粒子の表面処理 / 微視的強度 |
研究実績の概要 |
最終年度の成果: (1) 斜投射微粒子ピーニングによって表面テクスチャを形成したアルミニウム基材の潤滑下摩擦試験を行った.得られた摩擦係数と摩耗面積に基づき,表面の潤滑状態を表すストライベック線図を描いたところ,うねを有する試験片についてはうねの高さが6umを上回っている場合に摩擦係数は低くなった.高さ6umを上回るうねを有する試験片のストライベック線図を平滑面のそれと比較すると,摩擦係数の値そのものは概ね近かったが軸受特性値がやや小さい点で摩擦係数の極小値を示すという特徴があった. (2) トライボフィルム生成促進を狙って,微粒子ピーニングによって鉄成分を移着させたアルミニウム基材を80℃まで上昇させた状態で摩擦摩耗試験を実施した.その結果,添加剤由来のトライボフィルムの形成は促され,異常摩耗の発生が抑制されたが,鉄移着の無い場合と比較した鉄移着試験片の優位性については明確にはならなかった. 研究期間全体を通した成果の概要 斜投射FPPによる物理的テクスチャについて,適切な寸法のうね状微細構造によって,流体潤滑領域がより低速・高面圧条件にまで拡大された可能性を示唆する知見が得られ,うね状微細構造による潤滑特性の改善の可能性が見出された.微粒子ピーニングによる化学的テクスチャについて,移着させた鉄が潤滑油添加剤と反応し,有益なトライボフィルムの生成に寄与していた可能性が見出された.ただし,摩耗が促進される場合や,摩擦摩耗特性改善効果が十分ではない場合もあった.当初の仮説を裏付ける知見は得られたが,実用上の効果を発揮させるには引き続き精査が必要である.微粒子ピーニングによってアルミ基材へ移着させた鉄成分は,アルミ基材との間で元のアルミ材のバルク強度をもしのぐ強度で強固に接合されていることを,微小引張試験を通して明らかにした.
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