研究課題/領域番号 |
18K04071
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 大分大学 (2019-2022) 佐世保工業高等専門学校 (2018) |
研究代表者 |
貞弘 晃宜 大分大学, 理工学部, 准教授 (40424676)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | EMG / EMD / マルチセンサ / 特徴量抽出 / 粗く量子化された信号 / 筋電位 / 電気力学的遅延 / 機械学習 / 同定 / 確率共振 / 事前推定 / 並列加算ネットワーク / 操作能力熟達 / マン・マシン・インターフェース / 人間動作推定 / 表面筋電位 |
研究実績の概要 |
前年までも継続的に取り組んできた、マルチセンサと SR現象を用いることで、高い SN 比を実現する手法により計測された筋電位信号から、人間の動作を実際の動作よりも早く推定する方法として、(1) SR 現象により粗く量子化された信号をもちいつつも、機械学習を用いることで、従来手法である NDARX によるものよりも、より良い推定精度をもち、かつ Mixture of Experts によって、EMD 変動を考慮した手法を提案した。また、同様の取り組みとして、(2) 特徴量抽出法と電気力学的遅延特性との組み合わせを行うことで、実時間処理可能でかつ精度の良い推定ができることを示すことができた。従来我々のグループでは多くの運動単位活動電位の重畳であり、それらが主に取りたい信号のノイズかのように見えてしまう信号であるが故に、低域通過フィルタやマルチセンサとSR現象の組み合わせのようなノイズ除去手法により推定モデルへの入力とする前の処理が必要であると考えていた。そのため、生の筋電位信号を推定モデルへの入力とはできない、とも考えていた。一方で他者の研究成果により、生の筋電位信号に対して特徴量抽出と呼ばれる、後処理を行うことで、精度のよい推定ができることが示されていた。実時間処理を可能とするため、これに我々が着目する電気力学的遅延特性を組み合わせを発案し、NDARX を用いた方法と同程度には事前推定が行え、さらに精度は、これまで提案したどの手法よりも高いものになることを示すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
申請時に目標としたマルチセンサと SR現象を用いて処理した筋電位を用いて動作推定をする手法の開発については、当初の目的を達成できたと考えている。また、さらに発展を行い、そのような処理なしでも EMD との組み合わせにより精度よく実時間での推定が可能な手法の提案も行えた。 一方で、操作能力熟達の指標となりうるかを検討する課題については、一昨年度より実験環境を整え事前準備や事前実験をおこなっているが、コロナ禍ということもあり、被験者実験を十分にできていない状態である。
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今後の研究の推進方策 |
前述したとおり、申請時に目標としたマルチセンサと SR現象を用いて処理した筋電位を用いて動作推定をする手法の開発については、当初の目的を達成できたと考えている。本課題の発展として、「23K03778 疎な筋電位センサから取得する運動単位活動電位を用いた事前運動推定法の開発」も採択されたため、さらなる発展的な推定手法の開発については、こちらで進めていく。 一方、進展に遅れがある、操作能力熟達指標となりうるか検討する課題において、残す被験者実験と結果の検討、研究成果のまとめを行っていく。
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