研究課題/領域番号 |
18K04413
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 富山県立大学 (2021) 福岡工業大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
中澤 暦 富山県立大学, 工学部, 講師 (10626576)
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研究分担者 |
芳賀 弘和 鳥取大学, 農学部, 准教授 (90432161)
永淵 修 福岡工業大学, その他部局等, 客員教授 (30383483)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 水銀 / 自由対流圏 / 雲底高度 / 雲頂高度 / 屋久島 / 長距離輸送 / 地衣類 / 蘚苔類 / 大気降下物 / 大気境界層 |
研究成果の概要 |
水銀はヒトおよび野生生物に対して神経毒性がある。すべての放出源から出された水銀はいったん大気に放出されると、数か月以上存在し、大気は“地球規模の水銀の貯蔵場”と言われる。本研究では、屋久島の自由対流圏標高での降水中水銀の観測と動態解明を中心に、蒜山演習林での森林生態系内での水銀の循環について研究をすすめた。 屋久島での降水中水銀の観測結果と気象擾乱との比較から、積乱雲が発達した際、自由対流圏と成層圏下部での大気中の2 価の反応性ガス状水銀 (GOM)の取り込みがあることが分かった。また前線性の降雨では、東アジアでの大気中水銀の排出の影響が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水銀はごく少量でもヒトや生態系に影響をもたらす。2017年には世界における水銀管理の枠組みを進めるための条約 (水銀に関する水俣条約) が発効した。ここでは大気中の水銀と降水中の水銀に着目し研究を進めた。降水中の水銀の挙動については不明な点が多いが、本研究において自由対流圏上部と成層圏下部に存在する大気中水銀が雨滴に取り込まれて地上に沈着することを明らかにした。息の長いフィールドデータから水銀の動態を明らかにしたことに学術的意義がある。また、今後の世界における水銀モデルのパラメータの設定等を行う際にも重要な知見を提供している。世界的における水銀管理に資する科学的知見となり社会的に意義がある。
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