研究課題/領域番号 |
18K04695
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
上原 政智 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (60323929)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 高温超伝導 / Ni酸化物 / ドーピング / 層状化合物 / 高温超伝導候補物質 / Ln4Ni3O8 / superconductivity / layerd Ni oxide / Pd酸化物 / 新超伝導体 |
研究成果の概要 |
NiおよびPd酸化物において高温超伝導発現を目的として研究を行った。 Ni酸化物については超伝導化には過剰酸素の除去とキャリア量調整が必要であると考えられ、前者については合成条件の最適化により達成した。キャリア量調整に関しては、Niサイト元素置換が有望であることを見出したが、適切なキャリア量まで調整するに至らなかった。Pd酸化物については、NaCl-NaFをフラックスとして合成を行うと、OサイトのFでの部分置換によって超伝導に必須のキャリア量調整が可能であることを見出したが、適切なキャリア量まで調整するに至らなかった。 両物質とも超伝導化の一歩手前という状況であり、今後の研究進展の基礎を築いた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
室温超伝導物質はエネルギー問題解決に資する材料である。現在、常圧下で最高の超伝導転移温度(Tc)を持つ物質は銅酸化物高温超伝導体(HTSC)であり、そのTc は130 Kであるが、電子状態の調整で室温超伝導が発現する可能性がある。しかし機構が完全に解明されていないため、Tc を上げるにための明確な指針は得られていない。 今回の研究で取り上げたNi,Pd酸化物はHTSCと構造・電子状態がよく似ているので超伝導が発現すればHTSCと詳細に比較することによりTc上昇の必須条件が抽出できる。本研究ではNi,Pd酸化物での超伝導発現の一歩手前まで近づき、今後の研究への重要な情報を与えたものである。
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