研究課題/領域番号 |
18K04797
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26060:金属生産および資源生産関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
横山 誠二 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60191524)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 電気炉ダスト / 亜鉛化合物 / 硫酸水溶液 / 溶解度 / 過マンガン酸カリウムによる酸化 / フェライト / クロマイト / マグネタイト / 化合物生成 / 亜クロム酸亜鉛 / 亜鉛の溶解度 / クロムの溶解度 / 酸化剤 / 過マンガン酸カリウム / 溶解促進 / 酸化亜鉛 / 亜鉛フェライト / 飽和溶解度 / 亜鉛 / リサイクル / 湿式回収 |
研究成果の概要 |
電気炉製鋼プロセスから排出されるダストには,亜鉛フェライト,亜鉛クロマイト,ケイ酸亜鉛,硫化亜鉛などの形で亜鉛が含まれている。本研究では,これら亜鉛化合物および酸化亜鉛の硫酸水溶液への溶解度を測定した。 全般的に見て,酸化亜鉛,亜鉛フェライト,ケイ酸亜鉛,および硫化亜鉛の硫酸水溶液への溶解度は硫酸濃度が高くなると増加した。ただし,亜鉛クロマイトは硫酸濃度によらずほぼ一定であった。亜鉛の溶解度としては,酸化亜鉛,亜鉛フェライト,硫化亜鉛,ケイ酸亜鉛,亜鉛クロマイトの順で小さくなった。溶解平衡時の固相の表面濃度はこれら単体の化合物濃度ではないため,熱力学的に予想される溶解度よりも小さくなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界的に見て,亜鉛は電気炉ダストからリサイクルされている。これまで,湿式法によるダストからの亜鉛の抽出率の低さは,亜鉛フェライトの難溶性に起因するとされてきた。本研究成果より,亜鉛クロマイトが難溶性であることが亜鉛の低回収率の原因であることを明らかにした。また,過マンガン酸カリウムのその溶解が促進できることも明らかにした。 ダストに含まれる酸化亜鉛,亜鉛フェライト,亜鉛クロマイト,ケイ酸亜鉛および硫化亜鉛の硫酸水溶液への溶解度を測定し,硫化亜鉛を除き,平衡固相の組成は,これら単体とは異なることを明らかにした。本研究成果は,亜鉛の湿式抽出に関する基礎的な知見を与えることができた。
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