研究課題/領域番号 |
18K05153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
堀 顕子 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (90433713)
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研究分担者 |
ジェズニチカ イザベラ 芝浦工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40565769)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 分子認識 / ガス吸着 / 結晶構造解析 / 有機合成 / 無機合成 / 熱分析 / 無機化学 / ホストーゲスト / カチオン-パイ相互作用 / 四重極モーメント / 蒸気吸着 / 金属錯体 / フッ素 / 単結晶構造解析 / ホスト-ゲスト |
研究成果の概要 |
吸着分離材料の設計において無極性物質の分離は未だ困難であり、工業的分離法の確立が期待されている。本研究では、フッ素置換に基づく四重極モーメントの分子認識効果に着目し、金属錯体の配位子部分に芳香族フッ素置換基を導入することで、一般的な金属錯体と正反対の「正の四重極モーメント」を誘起した複数のホスト分子を合成し、その分子性結晶を用いた分子認識機能を調べた。その結果、フッ素置換した各種単核及び二核金属錯体の物性評価において、明確な「負の四重極モーメント」を持つゲスト化合物への親和性を見出した。また、結晶配置における四重極モーメントの影響や金属イオンの表面静電ポテンシャル制御を可能にした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は一般的によく知られている金属錯体にフッ素を導入することから電荷密度分布を精密に制御し高効率な分子認識材料へと展開するものである。得られた結晶は二酸化炭素やベンゼンのような負の四重極モーメントを持つ無極性分子を柔軟かつ動的に認識することが確かめられた。本研究は分子間での静電的相互作用を最大限に活用できる独創的な分子設計である。また、フッ素化による四重極モーメント制御は汎用的かつ高効率なゲスト分子認識機能を示すため、工業的な応用に加え、新しい分子認識機構を提案する学問分野を創出できることから、本研究は学術的・社会的に新規であり意義がある。
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