研究課題/領域番号 |
18K05187
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
岩月 聡史 甲南大学, 理工学部, 教授 (80373033)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 固相抽出 / ホウ素 / 分離技術 / 検出技術 / 樹脂開発 |
研究成果の概要 |
本研究では、水溶性ホウ素の分離、回収、検出機能をすべて兼ね備えた高次機能化樹脂である「キレート配位子-陽イオン-センサー三元ハイブリッド機能樹脂」を開発した。本樹脂は、pH10程度において市販樹脂と同等のホウ素捕集能を有し、かつ高濃度の金属イオンが共存しても捕集能は保持された。一方、ホウ素捕集量に応じて樹脂色が変化し、比色検出樹脂として使用可能であった。さらに、ホウ素の吸脱着と比色検出は複数回繰り返すことが可能であった。以上のように、本研究の三元ハイブリッド機能樹脂は、水溶性ホウ素の分離回収技術と検出技術の両方を同時に実現する新たな分離分析技術として有望な樹脂であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水溶液中のホウ素化合物を「集める方法」(分離法)と「調べる方法」(検出法)は、従来、別個に研究開発がなされてきた。本研究で開発した三元ハイブリッド機能樹脂は、水溶性ホウ素を「集めながら調べる」ことができ、分離と検出の両方を一挙に実現する新たな方法として学術面に貢献し得る。また、樹脂の変色によるホウ素の検出は、樹脂上への吸着限界、すなわち樹脂の交換時期を目視で知ることができるほか、試料水を通じるだけでホウ素検出可能な簡易比色分析キットへの応用が期待されるなど、ユーザーフレンドリーな分離分析技術となり得る点で実用面への貢献も見込まれる。
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