研究課題/領域番号 |
18K05470
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 麻布大学 (2021-2023) 帯広畜産大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
川本 恵子 麻布大学, 獣医学部, 教授 (20360977)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | VBNC / サルモネラ / ストレス応答 / 食品衛生 / 必須遺伝子 / ABCトランスポーター / Quorum Sensing / 細菌 / 食中毒 / 発現解析 / プロテオーム解析 / 病原菌 |
研究成果の概要 |
“生きているが培養できない”(VBNC)状態は、多くの細菌が持つ環境ストレスに対する生存戦略として知られる。VBNC状態の細菌は、代謝活性が低く、生きている菌が十分存在するものの通常発育可能な培地上でコロニーを形成しないため、通常の培養検査法では検出できず、公衆衛生上の懸念である。本研究では、二次元ゲル電気泳動法により定常期とVBNC状態のサルモネラ間で発現タンパクの比較を行い、VBNC関連タンパク質を同定した。これらの分子の欠失はVBNC応答を変化させた。本研究で得られた成果はVBNCの分子メカニズムに新しい知見を提供し、サルモネラの生存戦略の理解とVBNC菌の検出法開発に役立つと思われる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
VBNC細菌は食中毒の潜在的な原因となるため、そのメカニズムの理解は新たな検出方法や制御手段の開発は、食品の安全性向上に貢献する。さらに、環境保全の観点からも、特に廃水処理などにおいてVBNC細菌の存在が問題となっており、そのメカニズム解明は効果的な環境管理につながる。また、現在の培養技術では検出できないVBNC状態の細菌を研究することで、新しい培養方法や検出技術の開発が進み、これまで見逃されていた細菌の研究が進展する可能性がある。このように、VBNC状態の細菌のメカニズム解明は、公衆衛生、食品科学、環境衛生など多岐にわたる分野に新知見を与え、健康と安全の向上に貢献することが期待できる。
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